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<title>Green days!</title>
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<title>vol.9</title>
<description> 明朝、別段変わった様子もなく神田は私を迎えに来た。休み明けの朝に余裕が無いことを学習したので、いつもより少し早めに起きて身仕度を済ませると 先週のことで気を遣わせたのか携帯に彼からのモーニングコールがあった。昨日 子供じゃないんだから、と言ったばかりなのに。“俺はお前が、心配なだけだ――”校舎のグラウンドにある駐輪場に自転車を停め鍵を掛ける神田を見ながら、私は昨夜の彼の言葉を思い出す。神田の力になるどこ
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<![CDATA[ <br /><br />明朝、別段変わった様子もなく神田は私を迎えに来た。<br />休み明けの朝に余裕が無いことを学習したので、いつもより少し早めに起きて身仕度を済ませると 先週のことで気を遣わせたのか携帯に彼からのモーニングコールがあった。昨日 子供じゃないんだから、と言ったばかりなのに。<br /><br /><br />“俺はお前が、心配なだけだ――”<br /><br /><br />校舎のグラウンドにある駐輪場に自転車を停め鍵を掛ける神田を見ながら、私は昨夜の彼の言葉を思い出す。<br /><br />神田の力になるどころか、逆に心配だと言われるなんて。<br />確かにおっちょこちょいな所もあるけど、一応これでも家事全般をこなしているし、しっかりしてるつもりなんだけどな。<br /><br />複雑な気持ちに 幼馴染みの言葉への嬉しさが入り混じって、未だに笑みが零れてしまう。<br /><br />そういえば、そもそもどうして神田は昨夜にそれを私に伝えたのだろう。昨日 彼に心配を掛けるような行動を取っただろうか。<br /><br /><br />「…リナリー？」<br /><br /><br />頭の中で記憶を辿っていると、いつの間にか神田が目の前に立っていた。考え事をしていた私を訝しんだのか、やや遠慮がちに顔を覗き込まれる。<br /><br /><br />「あ、ごめんね！ 教室行こっか！」<br /><br />「お前大丈夫か。まだ寝足りねェのか？」<br /><br /> ]]>
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<dc:date>2008-05-18T03:00:30+09:00</dc:date>
<dc:creator>海和＆和奈</dc:creator>
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<title>vol.8</title>
<description> 何年幼なじみをやってると思っているのだろう。神田の顔を見れば怒っているのは明らかだった。これは、幼なじみじゃなくても分かる。リナリーには思い当たる節がなかった。だから、どうする術も見つからなかった。｢ねえ、神田、｣｢別になんでもねぇって言ってるだろ。｣それきり神田は黙ってしまった。薄暗い夜道、僅かな電灯の明かりが歩道を照らしては２人分の影を作り、見上げた空にはぼんやり雲がかった満月が昇っていた。いつも
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<![CDATA[ 何年幼なじみをやってると思っているのだろう。<br />神田の顔を見れば怒っているのは明らかだった。これは、幼なじみじゃなくても分かる。<br /><br />リナリーには思い当たる節がなかった。だから、どうする術も見つからなかった。<br /><br />｢ねえ、神田、｣<br /><br />｢別になんでもねぇって言ってるだろ。｣<br /><br /><br />それきり神田は黙ってしまった。<br /><br />薄暗い夜道、僅かな電灯の明かりが歩道を照らしては２人分の影を作り、見上げた空にはぼんやり雲がかった満月が昇っていた。<br />いつもと違う帰り道だとリナリーは思った。<br />神田とリナリー。<br />お互い黙ったままだった、がそれが可笑しくてリナリーは思わず笑ってしまった。<br /><br /><br />｢変な神田。今日は一段と可笑しい。｣<br /><br />｢何が可笑しい。｣<br /><br />｢今日の神田、全部、｣<br /><br /><br />そう言うとリナリーは更に面白くなってしまい笑わずにはいられなかった。<br />｢ほんと、神田ったら子供みたいに、｣<br /><br /><br />２人は公園の前で立ち止まった。<br />リナリーの笑いは収まらないし、神田の気も収まらなかった。<br /><br />｢いくらなんでも笑いすぎだろ。｣<br /><br />｢だって｣<br /><br /><br />ふふふ、と僅かに残った笑い声を最後に徐々に笑いは収まってきた。<br /><br />すると、また静けさが戻った。<br /><br />リナリーが少し咳こむ。<br />神田は地面に目をやる。<br /><br />回りは住宅街で公園に訪れる人も見当たらない。<br />車が道路を走る騒音さえも遠くに響くだけだ。<br /><br /><br /><br />｢俺はお前が…｣<br /><br /><br />神田が呟いた。<br /><br /><br /><br /><br />｢心配なだけだ。｣<br /><br /><br />｢私、子供じゃないんだから｣<br /><br /><br />｢俺だって、子供じゃない。｣<br /><br /><br />リナリーはさっき自分が言った言葉を神田が引きずっていることに気付いた。<br />冗談半分本気半分の言葉だったが神田は真面目に受け取っていたらしい。<br /><br /><br /><br />ちょうどその時、平淡な電子音が２人の間で鳴り響いた。<br />神田は素早くポケットから携帯を取り出し着信を確認した。直後、眉間に皺が寄った。<br /><br />わかりやすいな、と思いながらリナリーは少しばかりほっとした。<br />先程の空気に耐えられる自信がなかった。<br /><br />｢何だ。｣<br /><br />神田の無愛想な声と相反して携帯からは騒がしい音と陽気な声が聞こえた。<br /><br /><br /><br /><br />『ユーウー。今、打ち上げやってんだけど、ユウも来いよ』<br /><br /><br />｢お前ら勝手にやってろ。俺は行かない。｣<br /><br /><br />『なんでさ。ユウがいなきゃ俺がつまんないよ』<br /><br /><br />｢ラビ…お前、酔ってるだろ。｣<br /><br /><br />『はは、酔ってるわけなひ』<br /><br /><br />神田が大きくため息をつく姿は大人っぽいと思った。<br />そしてリナリーは、改めて神田の向こう側で騒ぐ男の存在を認識した。<br />口元が緩む。<br /><br />どうやら試合後の打ち上げをやっているらしい、が<br /><br /><br />未成年の飲酒は関心しない。<br /><br />と思った。<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:date>2008-05-03T12:26:39+09:00</dc:date>
<dc:creator>海和＆和奈</dc:creator>
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<title>vol.7</title>
<description> 今思うと、目を奪われたという方が正しかったのかもしれない。オォーという剣道部員たちのけたたましい歓声の中で、私は言葉を失った。“ラビって呼んで”先刻 陽気にそう告げた彼は、今 体育館の一郭で防具を脱いで息をついている。圧勝。試合の開始を告げられてから さほど時間の経たないうちに、彼は勝利を得られる最後の一本を呆気なく取ってしまった。すごい。普段から剣道に専念していないというのに、荒々しいとはいえラビの
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<![CDATA[ <br /><br />今思うと、目を奪われたという方が正しかったのかもしれない。オォーという剣道部員たちのけたたましい歓声の中で、私は言葉を失った。<br /><br /><br />“ラビって呼んで”<br /><br /><br />先刻 陽気にそう告げた彼は、今 体育館の一郭で防具を脱いで息をついている。圧勝。試合の開始を告げられてから さほど時間の経たないうちに、彼は勝利を得られる最後の一本を呆気なく取ってしまった。<br /><br />すごい。普段から剣道に専念していないというのに、荒々しいとはいえラビの能力は確実に常人のそれを超えている。これなら士気の乱れを嫌う神田が、部外者である彼を引き入れたのにも頷ける。<br /><br /><br />「あ…」<br /><br /><br />目が、合った。体育館の上にある観覧席から どこか不敵に笑うラビの顔が見下ろせる。<br />私は勢いよく顔を背けた。弧を描いたラビの唇が、また動いたのだ。<br /><br /><br />“リナリー”<br /><br /><br />彼は私の名前を呼んだ。知り合ったばかりなのに、あたかも以前からの友人のように。どうしてか顔が火照る。ああ、もしかすると誰にでもああいう風に馴れ馴れしく接するのかもしれない。<br /><br /><br />「や…やだ、何考えてるんだろ、私」<br /><br /><br />彼と初めて会った日の記憶が蘇り、我に還った。正しく会話したわけではないのだから、知り合いなのかという問い掛けに対し「全然」と答えたことにとやかく言うつもりはないが、私にとっては強すぎる第一印象だ。嫌な出来事と重なり、決して良いイメージに結びつけることは出来ない。<br /><br />あぁ、幼馴染みの力になろうと決めた矢先に これは私自身にとっても大きな悩みの種になりそうだ。<br /><br />私は小さく溜め息をついた。私の態度に肩を竦めるラビの他に、もう一人 私を見上げる切れ長の眼には、到底気付くはずもなく。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「神田っ、待ってよー！」<br /><br />喜ばしい試合の結果に笑みを零す部員たちの声を背に、神田と私は夜の校舎を後にした。<br /><br />つい先程まで解らなかったのだが、神田の機嫌が悪い。仏頂面はいつもの事だが、どうにも考え込んでいる感じがする。<br /><br />彼に黙られるのは、一番困る。心理が読めないのだ。<br />思い描いていた“助っ人”のイメージを覆され、しかも彼が月曜日のアンラッキーパーソンだったという事実に打ちひしがれる暇もなく、私は頭を抱えた。<br /><br /><br />「か…神田、怒ってるの…？」<br /><br />「別に」<br /><br /><br /> ]]>
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<dc:date>2008-04-13T21:15:29+09:00</dc:date>
<dc:creator>海和＆和奈</dc:creator>
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<title>vol.6</title>
<description> 深い紅リナリーは自身が隠蔽した記憶があからさまになるのを感じた。｢ん、味はまあまあ。｣そう言ってもう一つ口に放り込んで、午後の試合までの時間を部員に尋ねながら部室にずかずかと入って来た。リナリーは呆気にとられ、ただその様子を眺めていた。違う。リナリーはまず自分の中で否定した。そっくりなだけだ。いや、でもあまりにも似ていると思った。それどころか彼自身だろう。あの朝、河辺の道で出会った男。彼に違いないと
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<![CDATA[ <br />深い紅<br /><br /><br />リナリーは自身が隠蔽した記憶があからさまになるのを感じた。<br /><br />｢ん、味はまあまあ。｣<br /><br /><br />そう言ってもう一つ口に放り込んで、午後の試合までの時間を部員に尋ねながら部室にずかずかと入って来た。リナリーは呆気にとられ、ただその様子を眺めていた。<br /><br /><br /><br />違う。リナリーはまず自分の中で否定した。<br /><br />そっくりなだけだ。<br /><br />いや、でも<br /><br />あまりにも似ていると思った。<br /><br />それどころか<br />彼自身だろう。<br />あの朝、河辺の道で出会った男。彼に違いないという確信もあった。<br /><br />｢まさか…あなた。｣<br /><br /><br /><br /><br />赤毛で右目に眼帯、ひょろっと高い背丈。<br />そして、なによりこの態度<br /><br />男は奥にいる神田の肩に腕を乗せ親しげに話しかけた。<br /><br /><br />｢ユウー。こんな可愛いマネージャーいるなんて俺聞いてねぇよ。…てか、もしや彼女…｣<br /><br />｢やっぱりあなた！この前の！！｣<br /><br />リナリーは思い出したかのようにその赤毛の男を指差し叫んだ。<br />部室にいる者全員がリナリーの声に反応した。<br /><br />｢え？俺？｣<br /><br />驚いて自らを指差す男にリナリーは次に発する言葉に詰まった。<br /><br />冷静に考えれば別に話すことなどないのだ。<br />あの日、とても腹が立ったこと。そんなこと彼に言って何になるというのだろう。またしても八つ当たりしているに過ぎない。<br /><br />そう思ってリナリーはあんな大声を出したことを後悔した。<br /><br /><br />｢なんだ。お前ら知り合いなのか？｣<br /><br />神田が、しどろもどろするリナリーのことを気にかけたわけでもなく沈黙を破った。<br /><br /><br />｢全然。｣<br /><br />男は考えることもなく即答した。<br />即答されたリナリーは苦笑いを浮かべつつ腹立ちを押さえた。<br />覚えているはずがない。<br />そう言い聞かせて自分を落ち着かせた。<br />そして、いちいち気に触れるようなこの発言で間違いなくこの前の男だ。という更なる確信にも至った。<br /><br /><br />｢ご、ごめんなさい。人違いでした。｣<br /><br />そう謝ると神田がはやとちりな奴だ。と呆れた言葉を漏らし、まぁまぁ、と男が神田の肩を叩いた。<br /><br />｢言い忘れてたが、こいつがあの助っ人。｣<br /><br /><br />神田は肩から手を払いのけ苛立ちを顔に浮かべながら紹介をした。<br /><br />決して快い紹介の仕方とは言えなかったが神田にしては頑張ったほうなのかもしれない。<br /><br />リナリーは先程まで会いたいとさりげなく思っていた助っ人の姿を頭に浮かべ、それが見事に砕け散った音を聞いた。<br /><br /><br />あの第一印象最悪男と助っ人が同一人物だったとは、想像もしていなかった。世界は狭い。<br /><br /><br />しかし、仕方あるまい、現実を受け止めなくてならなかった。リナリーはそれまでの思考を吹っ切ると諦めの色を表し、自己紹介をした。<br /><br />名前の他に神田の幼なじみであることと、剣道部の手伝いを時々していることを説明した。<br />すると彼は感心を示したような顔をして、自らの紹介もした。<br /><br /><br />｢俺は色々呼び方あるけど、まぁ、一応ラビって呼んで。｣<br /><br /><br />ラビはそれだけ言うとあの朝の時のようにニッコリ微笑んだ。<br /><br />その後、再び神田に話し掛けてうざったそうな態度をとられても尚話し掛ける彼にリナリーは初めて尊敬の念を抱いた。<br /><br /><br />それに、ラビが神田を呼ぶときの"ユウ"という響きに神田と誰よりも長く一緒にいる自分よりも深い仲を感じずにはいられなかった。<br /><br /><br /><br /><br />こう見ると<br />二人は仲が悪いというのは行き過ぎている気がした。<br /><br />むしろ<br />仲がいい親友なように感じた。<br /><br /><br />しかし<br /><br />ファーストネームを呼ばれるのは気に食わないと神田に切り掛かられているのを見ると<br />本当の所どうなのかいまいち分からない。<br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:date>2008-03-29T19:33:09+09:00</dc:date>
<dc:creator>海和＆和奈</dc:creator>
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<title>vol.5</title>
<description> ピ―ッ――洗濯機が濯ぎを終えたアラームが鳴る。リナリーは手際よく中の衣類を掻き出すと、それを籠に放り込んでベランダへと向かった。今日は日曜日だ。神田の所属する剣道部の試合がある。彼の出番は午後からなので、午前中に家事を粗方済ませ、それから昼食を差し入れるつもりでいる。カラカラと横開きの扉を閉めながら、ここ数日の幼なじみを思った。「絶ッ対に練習には顔出すなよ！」助っ人の話を彼から聞いた翌日、こんなこと
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<![CDATA[ <br /><br />ピ―ッ――<br /><br />洗濯機が濯ぎを終えたアラームが鳴る。<br />リナリーは手際よく中の衣類を掻き出すと、それを籠に放り込んでベランダへと向かった。<br /><br />今日は日曜日だ。<br />神田の所属する剣道部の試合がある。<br /><br />彼の出番は午後からなので、午前中に家事を粗方済ませ、それから昼食を差し入れるつもりでいる。<br /><br />カラカラと横開きの扉を閉めながら、ここ数日の幼なじみを思った。<br /><br /><br />「絶ッ対に練習には顔出すなよ！」<br /><br />助っ人の話を彼から聞いた翌日、こんなことを言われた。<br /><br />公私混同を嫌う神田の邪魔をしたくはないし、平日はあまり時間もないので普段からめったに放課後の剣道部には行かないのだが、彼はわざわざ念を押した。<br /><br />理由を訊けば、次はどうしても負けられないのだそうだ。<br /><br />どうにも様子がおかしい。自分を頼ってくれているどころか、一人で抱え込んでしまっている帰来がある。<br /><br />しかも負けられない、のは、対戦相手ではなく、件の助っ人への対抗心であるような気がしてならない。<br /><br /><br />リナリーはバスケットに昼食を詰め込むと、それを抱えてマンションを出た。<br />部員の分も用意している為、随分な大荷物だ。<br /><br /><br />「あ、」<br /><br /><br />今日の試合には、その「助っ人」も出場するはずだ。<br />幼なじみの言う、掴みどころの無いその人物に少々の興味を抱きつつ、リナリーは歩き出した。<br /><br />吹き荒ぶ風に嫌な記憶と予感が掠めたが、きっと気のせいだ。<br /><br /><br /><br /><br />「お疲れさまー！わっ」<br /><br />剣道部の部室を訪ね、ドアを開ける。<br />何とも言えない熱気が襲ってきて、思わず後退りするリナリー。<br /><br />試合の度に副主将の幼なじみが差し入れに来るのは恒例のことなので、リナリーが部外者であろうと顧問も部員たちも咎めはしない。<br /><br />それどころか、その愛らしい姿を認めると 疲れ気味の剣道部員の顔は輝き、嬉しそうに近寄ってくるのだ。<br /><br />「リーさん！いつもありがとっ」<br /><br />「神田ー！嫁さんが昼飯持って来たぞー！」<br /><br />部員の一人がそう呼ぶと、部室の奥にある更衣室からけたたましい足音が響く。<br /><br />神田が右手に持っていた竹刀がその部員に振り下ろされるが、呆気なく止められてしまった。<br />どうやらいつものことらしい。<br /><br />「あほかっそんなんじゃねぇって言ってんだろッ！」<br /><br />「副主将ー顔真っ赤ですよォ」<br /><br />騒ぐ神田たちを余所に、リナリーは部屋の中を見回した。助っ人の姿を捜して。<br /><br />しかし辺りには見知った顔しか見当たらない。<br /> ]]>
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<dc:date>2008-03-14T03:17:54+09:00</dc:date>
<dc:creator>海和＆和奈</dc:creator>
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